授かり婚の一般的なスケジュール・メリット・注意点を解説
結婚の前に子どもを授かる「授かり婚」。一般的な流れとは逆になってしまうため、スケジュールや報告について迷う方は少なくないでしょう。
そこで今回は、授かり婚のメリットや注意点、スケジュール、ご両親への報告前にふたりで話し合っておきたいことなどをご紹介します。
授かり婚のカップルの割合
授かり婚とは、子どもを授かったことをきっかけに結婚することを指します。プロポーズ後に結婚する流れが一般的なので、授かり婚に良い印象を抱かない方もいるのではないでしょうか。
しかし、最近は授かり婚のカップルが増えてきており、理解が高まっています。
厚生労働省の「令和3年度「出生に関する統計」の概況 人口動態統計特殊報告」のデータによると、授かり婚の割合は18.4%という結果になっています。つまり、約5組に1組のカップルが授かり婚を選んでいるのです。
この結果から、授かり婚は珍しくはないと言えます。
授かり婚のメリット・注意点
授かり婚にはメリットもあれば、注意点もあります。以下でそれぞれ詳しくご紹介します。
授かり婚のメリット
授かり婚のメリットには、早い段階で親子で新生活をスタートできることが挙げられます。子どもの誕生をきっかけに、家族としての絆を深めることができます。夫婦で新しい命を迎える準備を一緒に行うことで、自然とパートナーシップが強まるでしょう。
このほか、人生の優先順位が明確になることも授かり婚のメリットです。子どもを授かることで、家庭や将来設計を優先的に考える機会が得られます。新たな責任を共有することで、夫婦間の目標や方向性が一致しやすくなるでしょう。
結婚式の内容を柔軟に検討できることも授かり婚のメリットのひとつです。授かり婚の場合、出産のタイミングを考慮して結婚式を行わないカップルも少なくありません。しかし、子どもが生まれた後に改めて家族で結婚式を挙げる「後撮りウェディング」や「ファミリー婚」の選択肢もあります。ふたりで話し合って、どの結婚式にしたいか考えるのも楽しいでしょう。
授かり婚の注意点
一方で、授かり婚の注意点としてスケジュールの調整が重要なことが挙げられます。妊娠中は体調が不安定になりやすく、特に初期はつわりや体調不良で行動が制限される場合もあります。結婚準備を進める際には、無理のないスケジュールを組むことが大切です。
このほか、家族や周囲への報告のタイミングに配慮が必要です。授かり婚は妊娠と結婚の報告が同時になるため、伝え方に気を使わなければなりません。特にご両親には事前にしっかりと話し合いの時間を持つことが望ましいと言えます。
授かり婚の注意点に、経済面の安定を考慮することも挙げられます。子どもが生まれると、生活費や教育費などの負担が増えます。ふたりでお互いの収入や支出を確認し、計画的に家計を管理することが重要です。
授かり婚の際の一般的なスケジュール
授かり婚の際の一般的なスケジュールは以下の通りです。
1.ご両親に報告をする
まずは妊娠と結婚の意向をそれぞれでご両親に報告します。突然の知らせに驚く場合もあるため、落ち着いて丁寧に説明し、ふたりの気持ちや今後の計画をしっかり伝えることが大切です。
それぞれがご両親に報告をした後は、お互いの実家に行きふたりで挨拶をしましょう。
2.結納・顔合わせ食事会を実施する
両家の顔合わせを行い、家族同士の交流を深めます。結納や食事会の形式はそれぞれの家族の意向や地域の習慣に合わせて柔軟に調整しましょう。また、妊娠中はつわりで気分が悪くなる可能性もあるため、その点も考慮が必要です。
3.会社や友人に報告する
両家から結婚を承諾してもらった後、職場の上司や親しい友人への報告を行います。特に職場には、妊娠中の体調の変化や今後の働き方について理解を得るため、早めに相談するのが望ましいでしょう。
4.新生活準備を始める
お互いに離れて暮らしているカップルは、結婚に向けて新居の選定や引っ越しなど、新生活の準備を進めます。妊娠中の体に負担がかからないよう、パートナーや周囲の協力を得ながら計画的に進めましょう。
5.婚姻届を提出する
ふたりで話し合って入籍日を決めたら、当日に役所へ婚姻届を提出します。婚姻届に不備があるとその日に受け付けてもらえないため、事前に確認しておきましょう。
なお、婚姻届については以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
婚姻届の提出時に必要な書類と書き方をわかりやすく解説!
6.仕事の引き継ぎを行う
産休に入るため、仕事の引き継ぎを行う必要があります。直前に行うと後から引き継いだ方から連絡が入る可能性があるので、早めに引き継ぎを行い、産休に入るまでに疑問点は解消できるようにしましょう。そうすることで、出産や育児に集中できるようになります。
ご両親への報告前にふたりで話し合っておきたいこと
ご両親へ妊娠・結婚の報告をする前に、以下の内容をふたりで話し合っておくことをおすすめします。事前に今後について決めておくことで、聞かれた際にふたりの意見が分かれるのを防げます。
結婚式の有無
授かり婚の場合、結婚式を挙げるかどうかは慎重に話し合う必要があります。妊娠中に行う場合は体調を最優先に、無理のない規模やスケジュールを検討しましょう。また、出産後に子どもと一緒に結婚式を挙げる「ファミリー婚」も人気です。
もし結婚式を行わない場合でも、写真撮影や家族での食事会など代替案を考えることで、思い出を残すことができます。ご両親へ報告する際に具体的な計画を伝えられるよう、ふたりで希望や現実的な選択肢について整理しておくと良いでしょう。
仕事について
妊娠・結婚後の働き方について、まずはふたりで将来の生活設計を話し合うことが大切です。仕事を続ける場合は、産休や育休の取得、復職後の働き方を計画し、家事や育児の分担についても具体的に考えましょう。
一方で、退職を選択する場合は、収入や家計管理、将来的な再就職の計画について現実的に検討する必要があります。これらの話し合いを経て、ご両親への報告時にふたりの意思と計画を具体的に伝えることで、安心感を与えられるでしょう。
出産先について
出産をどこで行うかも重要なポイントです。一般的には自宅近くの病院を選ぶケースが多いですが、里帰り出産を希望する場合もあります。里帰り出産の場合は、実家にお世話になることがほとんどなので、事前に相談しておくとスムーズに出産準備が進みます。
出産先については、パートナーの理解を得ながら最適な選択肢を見つけましょう。
まとめ
授かり婚は、新しい命を迎えるという喜ばしいスタートを切る特別な形の結婚です。準備には通常の結婚以上に考慮すべき点が多いものの、ふたりで力を合わせて乗り越えることで、家族としての絆を深めるきっかけにもなります。スケジュールや注意点をしっかり把握し、家族や周囲のサポートを得ながら、笑顔あふれる新生活を迎えましょう。