

結婚指輪はダイヤモンドあり?なし?それぞれのメリットと選ぶ際のポイントを解説
普段使いする結婚指輪だからこそ、ダイヤモンドはなしにしたほうが良いのか悩んでしまうもの。そこでこの記事では、先輩カップルの結婚指輪におけるダイヤモンド事情をはじめ、ダイヤモンドの有無を決める際のポイントなどについてご紹介します。ぜひご参考にしてください。
美しい輝きをもつ宝石として知られているダイヤモンドは、古くローマ時代の文献にも記述が残されているほど昔から人々の関心を集めてきました。ダイヤモンドにはさまざまな逸話があり、中には少し不吉な言い伝えもあるそうです。
今回は、ダイヤモンドの起源や逸話、ダイヤモンドの品質、人工ダイヤモンドとの違いなどについてご紹介します。ぜひご一読ください。
ダイヤモンドとは、炭素が高温・高圧下で結晶化した鉱物です。耐久性が高いことから、婚約指輪や結婚指輪などのジュエリーに用いられています。
ダイヤモンドという名前は、ギリシア語で無敵を意味する「アダマス」が由来だとされています。ローマ軍の指揮官であったプリニウスによる「プリニウスの博物誌」でも、プリウスによって「adamas(アダマス)」と記されています。
否定を表す「a」と征服するという意味の「damazein」を合わせた「adamazein(何にも征服できない)」が由来だとする説もありますが、どちらにしても語源の持つ意味合いは同じです。通説では、「adamazein」がラテン語で「adamant」になり、否定のaを取ってdiamondになったとされています。
無敵とも言える硬さを誇るダイヤモンドは、魔除けやお守りとして古代ローマの王などが戦いのときに身に着けていたとも言われています。
最初にダイヤモンドが発見されたのは、インドの河川だったと言われています。ダイヤモンドの原石はあまりに硬いため研磨および加工をすることができず、美しい輝きを秘めていることを人々に知られることはほとんどありませんでした。
紀元前の王朝で宰相を務めた人物が記した古代インドの学術書「アルタシャーストラ」には、ダイヤモンドは神秘的な宝石だと記載されています。ダイヤモンドは女性の身を飾る美しいジュエリーではなく、強い力が込められたお守りとして扱われていたようです。
1475年にベルギーのルドウィグ・ヴァン・ベルケムがダイヤモンドをダイヤモンドで磨くという方法を発明したことで、ダイヤモンドの美しさが広く認知されました。
当時、ダイヤモンドは「インド石」と呼ばれ、インドでしか発掘されないものだとされていたそうです。ところが、1728年頃にブラジルで発掘されると、19世紀中頃には南アフリカでも採掘が始まりました。現在では世界のさまざまな国と地域でダイヤモンドの採掘が行われています。
人々を魅了する美しさがあるためなのか、ダイヤモンドの中にはさまざまな逸話付きのものも多く存在します。そのひとつが呪いのブルーダイヤモンドとして有名な「ホープダイヤモンド」です。
ホープダイヤモンドは、1640年代に宝石商のタベルニエが鉱山で購入したと言われています。これを買い取ったフランス王朝のルイ14世は子供や孫に先立たれ、ダイヤモンドを譲り受けたルイ16世と王妃マリー・アントワネットはフランス革命によって断頭台に送られることとなりました。1830年には銀行家のヘンリー・ホープが入手しましたが、ホープ家はその後破産の憂き目に遭います。その後も、このホープダイヤモンドを手に入れた人物に次々と悲劇的な出来事がふりかかりました。現在は個人所有の手を離れて、アメリカ合衆国のスミソニアン国立自然史博物館で保管されています。
また、同じくインドで発見されたコ・イ・ヌールと呼ばれるダイヤモンドには「コ・イ・ヌールを手にしたものは世界を征服する」という言い伝えがあります。ただし、同時に男性が手にすると不幸が訪れるとも言われています。現在はイギリス王室が保管していますが、光の山という意味のあるこのコ・イ・ヌールを身に着けられるのは、王室でも女性だけとなっています。
ダイヤモンドには「永遠の絆」「純潔」「不屈の精神」といった意味が込められています。その硬さと輝きから、変わらぬ愛の象徴として婚約指輪や結婚指輪に用いられています。
また、古代では魔除けやお守りとしても大切にされてきました。ダイヤモンドの透明な輝きは、純粋さや誠実さを表し、持ち主に強さと自信を与えると考えられています。
ダイヤモンドの品質は「4C」と呼ばれる基準で評価されます。4Cとは、「カラット(Carat)」「カラー(Color)」「クラリティ(Clarity)」「カット(Cut)」の4つの要素を指します。
カラットは宝石の重さを表す単位で、1カラット=0.2gと定められています。一般的に、重さが増すほど宝石のサイズも大きくなり、「サイズ感」を示す指標として広く認識されています。ただし、同じカラット数でもカッティングによってサイズは異なります。
0.1カラット増えるごとに直径は約0.6~0.8mm大きくなり、例えば0.1カラットは約3.0mm、0.5カラットは約5.2mmとなります。カラット数が増えるほど宝石は華やかになり、価格も希少価値に応じて自乗計算で高騰します。
なお、カラットについては以下の記事でご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
ダイヤモンドのカラットとは?大きさによるメリット・デメリットもご紹介
カラーは、ダイヤモンドの色を表す要素です。無色透明の「D」から黄色味を帯びた「Z」までの全23段階で評価されます。
D〜F | 無色 |
G〜J | ほぼ無色 |
K〜M | わずかな黄色 |
N〜R | 非常に薄い黄色 |
S〜Z | 薄い黄色 |
無色に近づくほど、ダイヤモンドの価値は高いと言われています。
なお、カラーについては以下の記事でご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
クラリティはダイヤモンドの「透明度」のことを指します。天然のダイヤモンドの表面や内部には内包物・不純物(インクルージョン)、キズ(プレミッシュ)があり、それがどの程度含まれているかによってクラリティのグレードが決定されます。
クラリティのグレードは以下の通りです。
FL〜IF | FLは「Flawless(フローレス)」と呼ばれ、内外部に一切の内包物やキズが含まれていないダイヤモンドを指します。
IFは「Internally Flawless(インターナリー・フローレス)」の略で、内部に欠点がないダイヤモンドを指します。 |
VVS1〜VVS2 | VVSは「Very Very Slightly Included(ベリー・べリー・スライトリー・インクルーデッド)」の略で、順に1と2と段階が分かれています。VVSのダイヤモンドにはごくわずかな内包物が確認できますが、専門家が10倍に拡大してやっとわずかに見える程度です。 |
VS1〜VS2 | VSは「Very Slightly Included(ベリー・スライトリー・インクルーデッド)」の略で、専門家が10倍に拡大した際にごくわずかな内包物が見られます。 |
SI1〜SI2 | SIは「Slightly Included(スケジュール・インクルーデッド)」の略で、VSと比べ若干多く内包物が見られるダイヤモンドが該当します。 |
I1〜I3 | I1〜I3は「Included(インクルーデッド)」の略で、内包物やキズなどの欠点が確認できるダイヤモンドを指します。 |
なお、クラリティについては以下の記事でご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
ダイヤモンドのクラリティとは?婚約指輪に適したグレードもご紹介
ダイヤモンドのカットは、職人の手によって行われています。
カットの評価項目は、カットの正確さを評価する「プロポーション」、表面の磨き具合を評価する「ポリッシュ」、カットの対称性を評価する「シンメトリー」の3つです。
各項目は「Excellent」「Very Good」「Good」「Fair」「Poor」の5段階で評価されます。その中でも、プロポーション、ポリッシュ、シンメトリーの全てでExcellentの評価を得たダイヤモンドは「3EX(トリプルエクセレント)カットダイヤモンド」と呼ばれ、カットにおいて最高級の価値があることを意味します。
なお、カットについては以下の記事でご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
ダイヤモンドは天然に存在する物質の中でも、硬い鉱物だとされています。ところが、衝撃に対しては弱く、ハンマーなどで叩くと割れてしまいます。そのため大きな原石は発見されにくいのですが、ときには信じられないほど巨大なカラットのダイヤモンドが発見されることもあります。今までにどのくらいのカラットのダイヤモンドが発見されてきたのでしょうか。
逸話でご紹介したホープダイヤモンドも、元は112.5ctもの大きなダイヤモンドだったそうです。ルイ14世が買い取り後に69ctのハート型にカットさせたと言われています。今はクッションモディファイドブリリアントカットにリカットされ、45.52ctになっているとのことです。
パシャ・オブ・エジプト・ダイヤモンドは、1848年にエジプトのイブラヒム・パシャ将軍が購入したインド産のダイヤモンドとされています。最初は40ctあり、八角形をしていたそうです。1933年にカルティエによってエジプトに売られましたが、その後イタリアの宝石商ブルガリが買い取ってアメリカのバーバラ・ハットン夫人に売却しました。この新オーナーは八角形を好まなかったようで、カルティエに再カットを依頼して38.19ctの指輪に加工したそうです。
現在は36.22ctとなってヨーロッパの個人に所有されていると言われています。
ピンクダイヤモンドにも巨大カラットのものが存在します。1947年にケベックの地質学者がタンザニアの鉱山で発見したウィリアムソンダイヤモンドです。54ctあり、エリザベス女王の結婚祝いとして原石のまま贈られました。
その後、23ctのブリリアントダイヤモンドにカットされたものの、1953年の戴冠式のときにこのダイヤモンドをあしらって花を模したブローチをつくるよう女王がカルティエ社に依頼します。
こうしてウィリアムソン・ダイヤモンドは、エーデルワイスの花をかたどったブローチとして生まれ変わったのです。
世界最大級のイエローダイヤモンドと言われているのは、アフリカのレソト王国で発掘された132.55ctのザ・ゴールデン・エンプレスです。レソト王国は国土全体が標高1,500mあり、天空の王国と呼ばれています。レソト王国は世界有数のダイヤモンドの産地で、2006年にも603ctのダイヤモンドが発掘されました。ザ・ゴールデン・エンプレスは現在、イギリスのグラフが所有しています。
天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドの違いは、生成過程や希少性、価値などにあります。
天然ダイヤモンドは、地球の地下深くで高温・高圧の環境下において、数億年以上かけて形成されたものです。天然ならではの内包物や個性的な輝きが特徴で、希少価値が高いため高額になることが多い傾向にあります。
一方、人工ダイヤモンドは、科学技術によって数週間~数ヵ月で作られたものです。成分や硬度は天然とほぼ同じですが、内包物が少なく価格も比較的リーズナブルなのが特徴です。
なお、人工ダイヤモンドについては以下の記事でご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
人工ダイヤモンドとは?種類や天然ダイヤモンドとの違いもご紹介
ダイヤモンドの歴史は長く、さまざまな逸話が生まれるほど人々を魅了してきました。婚約指輪や結婚指輪を購入する際には、このような背景を踏まえて納得のいくダイヤモンド選びたいもの。
アイプリモでは一生にまたとない婚約指輪・結婚指輪選びのお手伝いをしています。ふたりにぴったりの婚約指輪・結婚指輪と出会いたい方は、ぜひアイプリモに足を運んでみてください。
更新日時:2025.3.27
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