プロポーズから結婚式までの手順はご存じでしょうか。それがわかっていないとプロポーズは無事成功したのに、なかなか結婚までたどり着けないということになりかねません。幸せな結婚式を滞りなく迎えるには、何よりその流れを把握しておくことが大切です。そこで、これだけは押さえておいてほしいという基本的なポイントについて解説していきます。

結婚式までのざっくりとした流れ

プロポーズをしたのちの流れを大まかに説明すると、最初にしなければならないのがパートナーの両親への挨拶です。そして、お互いの親から結婚の許しを得たならば両家の顔合わせをし、それを結納とします。結納をした時点で正式に婚約したことになるため、続いて入籍の日と結婚式の日取りを決めていくことになります。そして、結婚指輪を選び、最後に結婚式の具体的な計画を立てていくというわけです。以上がプロポーズをしてから結婚式を迎えるまでに行うべきことの概要です。まずはこの手順をしっかりと頭に入れておきましょう。

両親への挨拶

結婚式までの流れのなかで最も緊張する瞬間が相手の両親への挨拶です。結婚は当人同士の問題なのに、なぜ挨拶が必要なのかと思う人もいるかもしれませんが、結婚をしたあとは両家の付き合いが始まります。そのときに良い関係を築きやすくしておくためにも、最初に自分自身のことを知ってもらい、結婚に対する誠実な想いを伝える必要があります。また、相手の両親と以前から顔見知りだった場合でも、けじめとして挨拶は行うべきです。

その際には、まず男性が女性の実家に挨拶に行き、そのあとで男性の実家に女性が挨拶に赴くという形が一般的です。ただ、これに関してはそれほどこだわる必要はないでしょう。それよりも、大切なのは時間の厳守です。いきなり悪い印象を持たれないためにも約束の時間の5分前には家に到着しておくようにしましょう。ちなみに、手土産は3000~5000円程度の品で相手の両親の好物を用意しておくのが無難です。そして、男性が女性の両親に挨拶する際には「××さんとの結婚をお許しいただけないでしょうか」と、あくまでも相手を立ててお願いをする形をとります。ただし、ドラマなどでよく耳にする「××さんをください」といったセリフは娘をモノ扱いしていると思われる可能性があるので避けたほうがよいでしょう。さらに、男性の実家に訪ねた際には結婚の話は男性から切り出し、女性は一歩引いた形で挨拶すると好印象につながります。

顔合わせや結納

お互いの両親との挨拶をすませば、今度は親同士が顔合わせをするために食事会などを催します。これからの付き合いを考えて両家の親睦を深めるのが目的であり、結婚式の半年ほど前に行うのが一般的です。料理は時間をかけてじっくり楽しめるコース料理などがおすすめです。また、2人が両家の親を招待するという形をとるため、費用は2人で負担するのが基本となります。具体的なメニューは両親の好物を参考にして決め、確実に席が確保できるように数週間~1カ月ほど前には店に予約を入れておいたほうがよいでしょう。

一方、結納というのは婚約を正式なものにするために男性側の家族が女性側の家族に結納品や結納金を贈る儀式です。しかし、現代ではこうしたしきたりは廃れてきており、それに代わるものとして顔合わせ食事会が行われるようになってきています。ちなみに、男性側が女性側の家に渡す結納金の相場は給料の3カ月分とされていますが、切りの良い数字ということで100万円とする場合が多いようです。また、結納返しの金額を最初から差し引いて50万円を渡し、結納返しを省略するといったケースもあります。

入籍日の決定と結婚式の計画

家族同士の顔合わせが終われば、いよいよ結婚に向けて動き始めていきます。まずは結婚式の日取りを決めなくてはなりません。ただ、来週や来月に結婚式を挙げるといっても人気の式場はなかなか押さえられないものです。日取りは早めに決めておき、半年以上前から式場に予約を入れておくのがおすすめです。

また、同時に決めなくてはならないのが法律上の夫婦となるために必要な入籍の日取りです。両親や家族に縁起を気にする人がいる場合には大安の日を入籍日に選ぶのが無難でしょう。他にも、友引の日や先勝の午前中、先負の午後なども入籍するには縁起の良いタイミングだとされています。さらに、結婚記念日というのは意外と忘れやすいものなので、覚えやすくするために8月8日や11月11日といったゾロ目の日にしておくのも一つの手です。あるいはどちらかの誕生日、付き合い始めた日、プロポーズをした日を入籍日と重ね、同じ日に祝うという方法もあります。

結婚指輪を選ぶ

結婚式では2人が夫婦となった証として指輪の交換が行われます。したがって、式の日までに結婚指輪を用意する必要があります。どのような指輪にするかは2人で相談して決めればよいでしょう。ただ、結婚指輪というのはオーダーが入ってから作るものであり、手元に届くまで1~2カ月ほどかかるのが一般的です。指輪が結婚式に間に合わなかったということがないように、最低でも3カ月前には予約をしておくのが無難です。逆に、あまり早い時期から予約したために、結婚式当日に指輪のサイズが合わなくなってしまったというケースもあります。サイズ直しが間に合うようにするために、結婚式の1カ月前には指にきちんと指輪が入るかを再確認しておくことをおすすめします。

結婚式の具体的な計画

結婚準備の最終段階として、結婚式の内容や当日着用する衣装、招待するゲストなどといった具体的なプランを立てていきます。式の内容や衣装については結婚式の2~3カ月前に決めれば十分ですが、招待客については早めにリストアップしておきましょう。ゲストの数によって会場の規模が変わってくるなど、リストアップの結果次第でプランの変更を迫られる可能性があるからです。

ちなみに、入籍日を結婚式の前にするか後にするかの問題ですが、これは特に決まりがあるわけではありません。実際、入籍してから結婚を挙げる人もいれば、式を挙げてから入籍する人もいます。「書類上の手続きを先に済ましてゆっくりと結婚式や新婚生活の準備をしたい」と考えている人は先に入籍をすませてしまいますし、親が古いしきたりにこだわっている場合には結婚式のあとに入籍するケースが多いようです。他にも、結婚と結婚式の記念日を統一するために、結婚式当日に入籍をするカップルもいます。

プロポーズから結婚式にかかるお金は?

プロポーズから結婚式までの流れを把握するうえで考えなければならないのが、それぞれに必要な費用です。

まず、プロポーズにおいては、どのように行うかによって大きく費用が異なります。「結婚してください」と言葉のみで申し込むのであれば費用はかかりませんが、「ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ(全国推計値)」によると7~8割の人がプロポーズの際になんらかのプレゼントを贈っています。ネックレスや時計を贈る人もいますが、9割程度の人がプレゼントしている婚約指輪には平均して36万5000円が必要です。年代によって費用の相場は異なるため、自分の経済状況に合わせて婚約指輪を選びましょう。また、プロポーズをする際にはプレゼントを贈るだけでなく、シチュエーションづくりも重要になります。ホテルのレストランや旅行先、テーマパークなどでプロポーズを行う際はその分の費用も検討しておきましょう。

プロポーズの後は両親への挨拶を済ませ、両家の顔合わせを行います。両家の顔合わせにおける費用は、食事を含めて約6万円が平均相場です。加えて、結納式を行う場合は約18万円が相場となっています。さらに結納品や結納金を贈る場合には総額で100万円以上を想定しておくと安心です。

次に考えなければならないのが、結婚式にかかる費用です。ゲストの人数や料理の品数、会場の規模によって費用はさまざまですが、結婚式(挙式と披露宴・披露パーティ)にかかる費用の平均は357万5,000円です。式そのもの以外に新郎新婦の衣装やヘアメイク、写真撮影などにも費用がかかります。こだわる部分と費用をおさえる部分とのバランスを考え、計画を立てましょう。

結婚指輪にかかるお金は?

一般的に、結婚式では結婚指輪の交換も行います。スムーズな段取りのために、余裕をもって準備しておきましょう。デザインや素材によって費用は異なりますが、2人分を合わせての平均相場は24万4,000円です(ゼクシィ 結婚トレンド調査2018調べ(全国推計値))。合計ではこの金額となりますが、結婚指輪はお互いに交換する形をとるため、別々に購入するケースも多いようです。

平均相場を男性、女性とそれぞれに分けると男性が約11万円、女性が約13万円となっています。女性の結婚指輪にはダイヤモンドがあしらわれたものが多いことから費用が高くなりやすいため、合計金額を2人で折半するカップルもいます。自分たちの経済状況や、結婚指輪に対するこだわりと照らし合わせて適切な指輪選びをしましょう。

結婚までの流れをしっかりとイメージしよう

プロポーズをしてOKをもらえた、あるいは好きな人からプロポーズをしてもらえたというのは非常にうれしいものです。しかし、それは結婚の第一歩でしかありません。そこからゴールまではまだまだ長い道のりが存在します。途中でつまずいてしまわないように、プロポーズが成功した瞬間から次のステップが始まるのだという事実を理解する必要があります。まずは必要な事柄について理解し、結婚までの流れを具体的にイメージできるようにしておきましょう。