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結婚相手の親に面識があってもなくても、2人が結婚しようと決意したからにはお互いの親に挨拶に行くのが筋というもの。結婚は本人同士だけの問題ではなく、家と家の結びつきを意味するからです。そこで、お互いの親に結婚を快諾してもらうためにも、社会人としてのマナーや一般的な流れなどについて知っておく必要があります。親世代はきちんと結婚の段取りに沿った手順で進めてきたのなら、息子や娘にも同様の手続きや流れを踏まえた形式を期待する人も多いものです。そこで、結婚挨拶の際に気をつけたいマナーや一般的な流れを紹介します。
2人の結婚の意志が固まったら、お互いの親に結婚するつもりであることを報告しなければなりません。多くの場合は、男性が女性の実家に出向き結婚の許しを得ることになります。その後、男性側の実家へ訪問することになるでしょう。お互いの両親が結婚に賛同してくれていたとしても、お互いの家に訪問して一通りの結婚の手順に沿った挨拶は済ませたいものです。
挨拶のタイミングとしては、プロポーズをして正式にOKの返事をもらってから、それぞれの両親にお互いに報告することになるでしょう。そして、挨拶のために訪問したいことを告げて、都合の良い日を設定してもらうことになります。よほど急ぐ理由がなければ、だいたいプロポーズしてから1カ月前後の余裕をもって計画するとよいでしょう。
婿養子という形でなければ、女性が男性の戸籍に入る形になるため、まずは男性が女性の両親のもとを訪ね、結婚の許可を得るのが一般的な流れです。交際中にお互いの両親と面識があったとしても、いざ結婚が決まればきちんとした形で挨拶するのが筋です。自分たちの都合で一方的に挨拶する日時を決めるのではなく、失礼のないように訪問するのに都合の良い日時をあらかじめ聞いておきましょう。お祝いを兼ねて外の飲食店などに席を設けるのではなく、お互いの家を訪問するのが自然であり失礼がないでしょう。ただし、お互いの家の事情などもあるため、よく相談して2人で決めることが重要です。
いつでも良いと言われたとしても、訪問は朝や夜遅い時間帯は避け、相手にとって失礼のない時間帯に設定しましょう。「食事を一緒に」と誘われれば過度な遠慮は不要で、快く誘いを受け入れることがポイントです。事前に食事込みで招待されているなら、彼女と相談して両親に喜ばれそうな手土産を持参したほうが無難です。順序としては、女性側の両親から結婚の承諾を得て初めて男性側の実家へ挨拶をすることになります。
結婚の挨拶で訪問するときには、常識をわきまえた社会人としての振る舞いが求められます。初めて会うならなおさら第一印象は大切です。清潔感のある失礼のない服装と身だしなみを心がけましょう。男性なら、基本はスーツで、無地で落ち着いたものを選びましょう。特別に用意する必要はなく、ピシッとアイロンのきいたビジネススーツで十分です。黒やダークブランなど落ち着いた色の革靴に、黒や紺、などの靴下を合わせましょう。シャツは白を基調とした清潔感のあるもの、ネクタイも落ち着いた色柄のものを選ぶのがおすすめです。流行を意識した派手でスタイリッシュなスーツよりも、誠実さや安心感を与えられるような地味めのものを選びましょう。とはいっても、おめでたい席なので、葬式を連想するような白と黒のみの組み合わせは避けるのがマナーです。
相手の親に好印象を持ってほしいなら、ヒゲはきれいに剃っておきます。髪は事前にカットしてサッパリとさせ、目立つ色のヘアカラーはせず自然な色のままのほうが良いでしょう。ピアスやリングなどの派手なアクセサリーはスーツ姿に似合わないため外しておきます。コートを着用する場合は玄関に入る前に脱ぎ、軽くたたみ腕にかけておくのがマナーです。
女性の服装は、清楚な感じのワンピースやスーツ、またはブラウスにスカートなどがおすすめです。流行のファッショナブルなスタイルを意識する必要はありません。靴は服に合った雰囲気のシンプルなもので、ヒールが高すぎないように注意しましょう。カラータイツやストッキングはふさわしくありません。メイクは健康的なナチュラルメイクが親世代には好感を持たれるでしょう。女性の場合、適度な茶系のヘアカラーならイメージは悪くないですが、色味が明るすぎないように注意してください。髪が長い場合、頭を下げたときに顔にかかってしまったり、お茶などに入ってしまったりすることもあるものです。傷んだ髪質のダウンスタイルよりも、まとめ髪にしたほうが邪魔にならず清潔感が出せます。
女性は所作や手元を注目されることもあります。ネイルはメイクに合わせたナチュラル系のものが無難です。アクセサリーは派手で大きなものは避け、シンプルなものに抑えましょう。地味すぎても実際の年齢よりも老けて見えたのでは印象が良くないので、年齢に合わせた女性らしい身だしなみを心がけましょう。女性の場合もコートを羽織っているときは、玄関に入る前に脱ぎ、マフラーや手袋なども外しておくのがマナーです。
彼女の両親への結婚の挨拶は、人生にそうそうない緊張するシチュエーションのひとつでしょう。緊張のあまり事前に準備していたセリフは頭の中から真っ白に抜け落ち、下手をするとまともな言葉すら出てこないこともあるかもしれません。普段使い慣れない難しい言葉を使うよりも、気持ちのこもった素直な言葉でも十分なのです。とはいっても、一体なにをどう言ったら良いのかもわからない人もいるでしょう。そこで、男性の挨拶の参考例を紹介します。
玄関に入ったら、まず一礼します。初対面なら「はじめまして、〇〇と申します。〇〇さんにはいつもお世話になっております」面識があるなら「こんにちは。本日はあらためて結婚の挨拶に伺いました」いずれもその後に続けて「本日はお時間をいただき、ありがとうございます」と感謝の言葉を述べましょう。部屋に通されたら、座る席をすすめられてから座ります。玄関では母親のみが出迎えて、父親とは部屋で初めて対面する場合は、玄関先で交わしたと同じように挨拶をします。そして、手土産を「〇〇がお好きと伺ってお持ちしました。どうぞ、お召し上がりください」または「私の出身地の名産品ですが、お口に合えば幸いです」などと手渡します。
いきなり本題には入らず、軽い世間話などをして和やかな雰囲気を作るよう心がけましょう。そして、頃合いを見計らって「先日〇〇さんにプロポーズをして結婚の了承をいただきました。つきましては、ご両親に〇〇さんとの結婚をお許しいただこうと思い、お願いに上がりました」続けて「まだまだ未熟ですが、平穏な家庭を持ち〇〇さんを幸せにできるよう精一杯がんばります」など、両親が安心できるよう誠実な言葉を選びましょう。
女性が男性の実家に挨拶に行く場合は、一般常識やマナー、所作などが注目されがちです。特に母親や小姑から厳しい目があるものと覚悟して、自己紹介やお土産の渡し方などに注意する必要があります。まずは、玄関に入ったら丁寧に姿勢良くお辞儀をしましょう。初対面なら「はじめまして、〇〇と申します。〇〇さんにはいつもお世話になっております」面識があるなら「こんにちは。本日はあらためて結婚の挨拶に伺いました」その後、「本日はお招きいただき、ありがとうございます」と続けます。
菓子折りなどの手土産を渡す際は、正しくは手提げ袋から出して相手に正面が向くように渡します。渡すときに「〇〇がお好きと伺いましたので。お口に合うと良いのですが」と一言添えます。手土産を選ぶポイントは、両親それぞれの好みを聞き、両方用意すると喜ばれるでしょう。1つだけにするなら母親の好みに合わせるのが好感を持たれるコツです。
両親が離婚している場合または別居中などの場合には、それぞれ別々に挨拶に行くことになります。どちらに先に挨拶に行ったなど、場合によっては思わぬトラブルになる場合もあるので注意が必要です。片方が再婚しているなど複雑な事情がある場合には、よく相談をして適切に判断しましょう。
よほどのことがない限り、連れてきた相手を歓迎してくれないケースは少ないでしょぅ。形にこだわりすぎて不慣れな言葉遣いで終始ぎくしゃくするよりは「結婚の報告をしたい」「両親に喜んで欲しい」という気持ちが大切です。社会人としてのマナーを守り、相手の両親を敬い、節度ある態度で誠実に自分の言葉で心のこもった挨拶ができれば大成功といえるでしょう。
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