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「大安は縁起が良くて、仏滅は縁起が悪い」なんて話を耳にしたことはありませんか?「友引」「先勝」などお日柄を示す言葉は6種類あります。文字からなんとなく意味を推察できそうですが、「赤口」はなかなか想像がつきにくいのではないでしょうか。赤口は縁起が悪いとされ、入籍日や結婚式に適さないと言われています。「赤口はなぜ良くないの?」「六曜と冠婚葬祭の関係とは?」「入籍日に避けた方がいいときって?」など、さまざまな疑問に詳しくお答えします!
カレンダーによっては、すべての日付に大安や仏滅などの文字が入っている場合があります。日本には大安や仏滅などのお日柄に合わせて、冠婚葬祭を行う風習があります。お日柄の種類は以下の6つです。
①大安(たいあん)
②友引(ともびき)
③先勝(せんしょう/さきがち)
④先負(せんぷ/さきまけ)
⑤赤口(しゃっこう/しゃっく)
⑥仏滅(ぶつめつ)
これらはもともと占いに使われていた「六曜」と呼ばれる吉凶を表すものに基づいています。中国で誕生後、鎌倉時代から室町時代にかけて日本に伝来し、江戸時代の終わり頃から暦の中で使われるようになりました。
お日柄を重んじることは、冠婚葬祭にまつわる宗教的なルールのように思われていますが、実は神社やお寺はこうした決まりごととは無関係。あくまで「占い」「吉凶付け」であり、あまり気にし過ぎる必要はないようです。しかし世間一般に広く伝わる風習であり、社会常識として頭に入れておいて損はないでしょう。
六曜のそれぞれの名称は知っていても、その意味を正確に把握できているでしょうか。6つの六曜の意味と縁起の良し悪し、また、入籍日に適しているかどうかについて、ここでしっかりチェックしておきましょう!
①大安(たいあん/だいあん)
「大いに安し」の意味で、六曜の中で最も縁起がよい日です。もちろん、入籍日についても、文句なしにめでたい日!
「あらゆることにおいて吉」「成功に結び付く日」とされ、結婚式や入籍、結納などお祝いごとのイベントは大安を選んで行われます。
②友引(ともびき)
「凶事に友を引く」という意味で、「故人と仲が良かった友を呼び寄せる」と言われています。友の死を連想させるため、通夜や告別式などの葬儀では良くないと避けられ、友引の日に休業とする斎場や火葬場もあるほど。かつては「友引」ではなく「共引」で、もともとは「引き分け」の意味として勝負事で使われていました。縁起の良し悪しについては、朝は吉、昼は凶、夕は大吉とされています。婚礼では「友を引く」=「幸福をお裾分けできる」というニュアンスでとらえられ、大安の次にめでたい日として入籍日にも好まれています。
③先勝(せんしょう/さきがち)
「先んずれば即ち勝つ」という意味です。昔は「速喜」「即吉」と表記されていました。「急ぐことが吉」「早く行うことで幸運に結び付く」とされています。縁起の良し悪しでは、午前中が吉で、午後が凶となります。「勝」の文字が入っていることから「吉」のイメージが強く、大安、友引に続く吉日ととらえられています。吉である午前中から結婚式を行う人もたくさんいます。入籍日にするときは、午前中の早いうちに婚姻届を出しに行くといいですよ!
④先負(せんぷ/さきまけ)
「先んずれば即ち負ける」という意味で、先勝の対になる日です。「早く行うと負ける」「急ぐのは良くない」と、万事に控え目で平静であるようにとされています。午前中は凶で、午後は吉と、縁起の良し悪しについても先勝と正反対です。「負」の文字が入っていることから、あまり「吉」のイメージは持たれていません。入籍日がこの日しか都合がつかないというときは、午後から行動すると良いでしょう。
⑤赤口(しゃっこう/しゃっく)
陰陽道に基づく凶日のことです。太歳神の王都の東門の番神「赤口神」のもとに八鬼の鬼神がいて、人や生き物を悩ませる日があることに由来しています。「赤」は火や血を連想させ、災いや凶の意味合いを持ちます。「火の元や刃物に注意すべき日」と言われており、凶や死のイメージが付きまとうため、お祝いごとでは次で紹介する「仏滅」より避けられることが多いです。
この日は午の刻(午前11時ごろから午後1時頃まで)のみ吉で、それ以外は1日大凶となります。入籍しようとした日が赤口だった場合は、吉の時間帯である正午前後をねらって婚姻届を提出するのが良さそうですが、役所によってはお昼休憩で窓口が閉まっていることも。縁起を気にするのなら、改めて別の日に提出するのがいいかもしれません。
⑥仏滅(ぶつめつ)
「仏も滅する大凶日」の意味があり、六曜の中では最も悪い日です。「祝事・法事など万事に凶」「すべてのことがうまくいかない大悪日」「この日に病めば長引く」とも言われています。「仏が滅ぶ」と言うとお釈迦さまの命日に何か関係がありそうですが、もともとは「物滅」であり「物を失う」「空しい」という意味で、実は仏教とは関係がありません。
縁起の良し悪しでは、1日中凶となるため、婚礼などのお祝いごとは避けられます。入籍日についても、適しているとは言えないでしょう。
婚礼に関連するイベントでもっとも敬遠されるのが赤口です。赤口が凶日と分かると、結婚式や入籍に影響しないか気になってしまいますよね。赤口の日に行っても問題がないのか、注意点についてまとめてみました。
Q.入籍・婚姻届の提出はしてもいいの?
六曜自体、科学的根拠のあるものではありませんから、赤口の日に婚姻届を提出したからといて何か問題があるわけではありません。ただし、赤口は血や火を連想させるため、こうしたことが気になって婚姻届を出すのをためらう気持があるなら、別の日を選んで提出した方がいいでしょう。大切な行事は後々でも思い出に残るもの。特に入籍日はふたりにとって第一歩を踏み出す日です。できるだけ良い日を選ぶと、晴ればれとした気持ちで結婚生活をスタートさせることができるはずです!
Q.結婚式を挙げてもいいの?
結婚式はキャンドルサービスやケーキカットで火やナイフを使うこともあり、「火や刃物に注意」を掲げる赤口の日はふさわしくないという考え方もあります。しかし、これに関しても「迷信」と言えばそれまでです。まったく気にしないというのなら、逆に式場の予約を取りやすかったり、混雑を避けてゆっくり式を挙げられたりというメリットがあります。
Q.お参りに行っても問題はない?
そもそも六曜は中国発祥の占いですから日本の神社とは関係がありません。赤口の日にお参りに行ってもまったく問題はありません。どうしても気にしてしまうというときは、別の日にお参りに行くか、吉とされる正午頃に参拝に行くようにするとよいでしょう。
Q.引っ越しをしても大丈夫?
「赤」が火を想起させ、火災を思わせることから、引っ越しの日取りとしては良く思われていません。気にし過ぎることはありませんが、ふたりの新居への引っ越しなら、できるだけ不吉なことは取り除いておきたいですよね。その場合、大安の日を選んで先に身の回りのものを少し集め、自分で新居に持ち込んでおくと良いですよ。後日、赤口の日に引っ越し業者が家具や家電を運び込んだとしても、大安に引っ越しを行ったことにできます。
Q.納車しても問題ない?
納車の際は特に気にしない人の方が多いようです。縁起を気にするのであれば、やはり大安を選ぶのがベストでしょう。赤口に納車日が重なってしまったというときは、吉となる正午前後に納車してもらうか、神社に車を持ち込んで交通安全祈願のお祓いをしてもらうといいでしょう。
Q.お見舞いに行ってもいいの?
これはお見舞いされる方が赤口の日をどのようにとらえているかによります。縁起を気にする人であれば、凶の日である赤口にお見舞いに来られるとイヤな気持ちになるかもしれません。特に入院中は精神的にナーバスになりがちなので、相手の気持ちを思いやって行動したいものです。親しい仲なら縁起を気にする方かどうか分かりますが、相手がどのように考えているか分からないときは、念のため赤口の日を避けてお見舞いに行きましょう。
Q.葬式・法事・通夜はやってもいいの?
赤口はお祝いごとに際して大凶と言われており、葬儀では特に問題になりません。赤口の日に通夜や告別式などは普通に行われています。
赤口や仏滅など、六曜に沿って「お日柄」を選びながら大切な儀式を取り行う風習は広く日本に根付いています。縁起を気にするか気にしないかは人それぞれ。赤口だからと言って入籍や結婚式が絶対にタブーというわけではないでのす。六曜についてきちんと理解しておくと、むやみに不安に思わず大切な日に自分たちらしい選択ができそうです!
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